相続税が課せられる財産って、どんなもの?

[記事公開日]2016/02/22
[最終更新日]2016/03/22

相続税の課税対象

法律が変わって、相続税が課税される人が増える!というニュースを耳にされた方も多いと思います。

相続税は、基礎控除と呼ばれる、ある一定の金額までは課税されないのですが、相続財産がそれ以上の金額になる場合、課税対象になります。

(基礎控除に関しては『相続税の基礎控除縮小で「私も納税義務者!?」平成27年の相続税大改正』のページで詳しくご説明していますので、ご参照下さい)

それでは、その相続税の課税対象の額を計算するための「財産」とはいったいどのようなものなのでしょうか。

今回は、相続税の対象となる財産はどのようなものかを、分かりやすくご説明したいと思います。

 

財産を受け取るパターン

相続というのは、被相続人が亡くなられたことにより、財産を引き継ぐことですが、実はそれ以外にも亡くなられた方から財産を引き継ぐケースがあります。

どんなケースがあるのでしょうか?

以下に見ていきましょう。

 

相続

財産を持っている人が死亡したことによって、相続人に財産が引き継がれることを「相続」といいます。

 

遺贈

遺言書「遺言」によって遺言者の財産を贈与することを「遺贈」といいます。

遺贈は、遺言によって行われますので、遺言書がなければ遺贈は出来ません。

また、遺言には「遺贈する」という表現と「相続される」という表現が使い分けれられます。

「遺贈する」という表現では、相続権の有無に関係無く、誰に対してでも贈与することができます。(相続人に対しても「遺贈」できます。)

「相続させる」という表現では、相続権のある相続人でなければ「相続」することは出来ません。

遺贈した人を「遺贈者」、贈与された人を「受遺者」といいます。

 

死因贈与

遺贈は遺言による遺贈者の一方的な意思表示によっておこなわれますが、死因贈与は遺贈者と受遺者の合意で行われる贈与です。

遺贈者が亡くなる前に何を贈与してもらえるかを受遺者が分かるという点も遺贈とは異なります。

例えば、「私が死んだら、預金1000万円をあげましょう。」と死亡を条件に贈与契約を結んで、受遺者が「わかりました」と合意することを「死因贈与」といいます。

 

相続税の課税対象となる財産

相続財産とはこのように相続や遺贈、死因贈与で受け取った財産には基本的に相続税が課税されます。

但し例外もありますので、どういった種類の財産があって、どういったものが例外になるのかを見てみましょう。

特殊な条件まで細かく見ると逆に分かりにくくなりますので、ここでは一般的な家庭に関係がありそうな財産に関してご紹介します。

 

プラスの財産

プラスの財産とは現金や不動産など一般的に「相続財産」と呼ばれているものです。

基本的には金銭に換算出来るものは全て財産になります。

現金・預貯金

手元にある現金や預貯金などです。

外貨も現金になり、相続税や贈与税を計算する場合、円貨に換算して計算されます。

 

不動産

住居として使用している家や土地に加えて、賃貸している土地、家屋、田畑、山林なども含まれます。

 

有価証券

株式や国債などの公債、社債、投資信託なども有価証券に含まれます。

 

債権

商品を販売して、まだ回収できていない代金や人に貸しているお金など、将来回収するお金も相続財産になります。

 

家庭用財産

車や家具に加えてテレビ・エアコン・洗濯機などの電化製品も相続財産になります。

それ以外に貴金属・書画・骨董なども家庭用財産として相続財産に含まれます。

 

知的財産権

著作権、商標権、特許権や実用新案権なども相続財産に含まれます。

 

ゴルフ会員権

ゴルフ会員権も相続財産となります。

ただし、株式の所有を必要とせず、かつ、譲渡できない会員権で、返還を受けることができる預託金等がなく、単にプレーができるだけの「会員権」は相続税の対象にはなりません。

 

マイナスの財産

マイナスの財産「マイナスの財産って、どうゆうこと?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

マイナスの財産とは、亡くなられた方が支払うべきお金を支払っていなかった分のことをいいます。

マイナスの財産を相続した場合は、相続人が返済義務を負う事になります。

 

借金

マイナスの財産で一番分かりやすいのが「借金」でしょう。

人からお金を借りていて、返す前に亡くなってしまったようなケースです。

ローンなども含まれます。

 

未払金

所得税や固定資産税などが未納であったり、医療費の未払分などが「未払金」となります。

 

預り金

不動産の賃貸をしていて、敷金を預かっていたような場合、敷金を返済しなければいけません。

 

みなし相続財産

「みなし相続財産」とは、本来は亡くなられた方(被相続人)の財産ではないのですが、相続財産として相続税の課税対象となる財産のことをいいます。

ちょっと分かり難いと思いますので、下に例を挙げながら見ていきたいと思います。

 

生命保険金(非課税枠を超した分)

相続税対策の生命保険生命保険金は、被相続人が亡くなった後にもらうものですから、被相続人が生前に持っていた財産でもありません。

しかし、「被相続人が死亡したことが理由で相続にが財産をもらう」ということですので、生前の財産を相続したのと同じということで、相続財産に含まれるのです。

生前に持っていなかった財産ですが、相続財産とみなして、相続税の課税対象とするので「みなし相続財産」と呼ばれています。

但し、全額相続財産に含まれるわけではなく、非課税枠といって、ある一定の金額までは非課税となります。

生命保険金の場合は、「法定相続人の数×500万円」が非課税枠になります。

 

死亡退職金(非課税枠を超した分)

死亡退職金も生命保険金と同じように生前の財産ではありませんが、生命保険金と同じ理由で「みなし相続財産」となります。

死亡退職金も同じように「法定相続人の数×500万円」が非課税枠になります。

 

債務の免除

遺言で、相続人の借金を返済するような場合を「債務の免除」といって、その返済額に対して相続税が課税されます。

例えば、息子の借金1000万円を遺言で息子の代わりに支払ったような場合です。

これは一旦息子が1000万円をもらって、それを借金返済に充てたと同じとみなして、遺言で財産分から支払った1000万円にも相続税が課税されるのです。

 

弔慰金

弔慰金被相続人の死亡によって受ける弔慰金は通常相続税の対象になることはないのですが、被相続人の雇用主などから弔慰金などの名目で受け取った金銭などのうち、実質上退職手当金等に該当すると認められる部分は相続税の対象になります。

つまり「弔慰金」の名目で被相続人が経営する会社からいくらでも出してしまえば、全く相続税がかからないということになってしまいますので、相続税の対象とならない上限を設定しているのです。

実質上退職手当金等に該当すると認められる部分以外は、次に掲げる金額を弔慰金等に相当する金額とし、その金額を超える部分に相当する金額は退職手当金等として相続税の対象となります。

被相続人の死亡が業務上の死亡であるとき

被相続人の死亡当時の普通給与の3年分に相当する額

被相続人の死亡が業務上の死亡でないとき

被相続人の死亡当時の普通給与の半年分に相当する額

 

非課税財産

日常礼拝をしている物

墓地や墓石、仏壇、仏具、神を祭る道具などのように日常礼拝をしている物には相続税は課税されませんが、国税庁のホームページにも以下のような注意書きがされています。

ただし、骨とう的価値があるなど投資の対象となるものや商品として所有しているものは相続税がかかります。

日常礼拝をしている物「仏壇は相続税の対象にならないから、純金で作ったら相続税対策になりますよ」というような話しを聞かれたことがあるかもしれませんが、「投資の対象となるもの」と判断された場合は相続税の対象になる可能性もあるかもしれません。

あまりに度を超した節税対策は、逆に税務署からのチェックが厳しくなるかもしれませんのでご注意下さい。

 

生命保険金(非課税枠内)

「法定相続人の数×500万円」までは非課税になります。

 

死亡退職金(非課税枠内)

「法定相続人の数×500万円」までは非課税になります。

 

その他

公益を目的とする事業を行う者が公益を目的とする事業に使われることが確実なものや、国・地方団体などに寄附した財産なども非課税財産に含まれます。

 

葬儀かかった費用

葬儀にかかった費用は相続財産から差し引くことが出来るものと、出来ないものがあります。

 

遺産総額から差し引く葬式費用

  • 死体の捜索又は死体や遺骨の運搬にかかった費用
  • 遺体や遺骨の回送にかかった費用
  • 葬式や葬送などを行うときやそれ以前に火葬や埋葬、納骨をするためにかかった費用(仮葬式と本葬式を行ったときにはその両方にかかった費用が認められます。)
  • 葬式などの前後に生じた出費で通常葬式などにかかせない費用(例えば、お通夜などにかかった費用がこれにあたります。)
  • 葬式に当たりお寺などに対して読経料などのお礼をした費用

 

遺産総額から差し引く葬式費用に含まれないもの

次のような費用は、遺産総額から差し引く葬式費用には該当しません。

  • 香典返しのためにかかった費用
  • 墓石や墓地の買入れのためにかかった費用や墓地を借りるためにかかった費用
  • 初七日や法事などのためにかかった費用

 

まとめ

まとめいかがでしたでしょうか。

相続税を支払うべきなのかを判断するには、まず相続する財産を確定しなければいけません。

ですから、どういったものが相続財産になるのかを知っておく必要があります。

名目はどうあれ実態を見て相続税課税対象かどうかを判断されるものもありますので、「この名目は○○だから、相続税の対象にはならないわ」とはいかない場合もあります。

当センターでは相続税に特化した税理士がサポートさせて頂きますので、お気軽にご相談下さい。

 

 

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